ブログ記事:最近の政治ニュース、見ているとちょっと疲れませんか?
最近、テレビやネットで政治のニュースを見ていて、ふと「なんだか分かりにくいな」「正直、疲れたな…」と感じることはありませんか?
誰が誰と協力していて、何を目指しているのかがはっきり見えてこない。政策の議論よりも、派閥の争いやスキャンダルの方が目立ってしまう。そんな状況に、「疲れがどっと出てきた」と感じてしまうのも無理はないかもしれません。
「昔はもっとシンプルだった気がする」と感じる方も多いでしょう。今回は、かつての日本の政治と、なぜ今こんなに「分かりにくく」なってしまったのかを、少し振り返ってみたいと思います。
あの頃は、驚くほどシンプルだった(55年体制)
1955年から1993年頃まで続いた、いわゆる「55年体制」の時代。この頃の政治は、今思うと驚くほど分かりやすい構図でした。
主役は二大政党。常に政権を担う「自由民主党(自民党)」と、それをチェックする最大の野党「日本社会党(社会党)」です。
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分かりやすい対立: 自民党(保守)と社会党(革新)は、考え方の違いがはっきりしていました。まるで運動会の赤組と白組のように、どちらがどういう立場なのかが誰の目にも明らかでした。
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安定感のある「お決まりの展開」: 選挙があっても基本的には自民党が勝ち、社会党が対抗馬となる。このパターンが約40年も続きました。良くも悪くも「安定」しており、国民はその土台の上で経済成長を謳歌しました。
ガラガラポン!そして始まった「分かりにくい」時代
しかし、永遠に続く安定はありません。冷戦が終わり、バブルが弾け、そして「政治とカネ」の問題が相次いだことで、国民の不満がピークに達します。
1993年、ついに自民党が政権から滑り落ち、55年体制は終わりを告げました。
ここから、日本の政治は「分かりやすい対立」から「分かりにくい組み合わせ」の時代へと突入します。
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新党ブームと離合集散: 「政治を変えよう!」という熱気の中で、新しい政党が次々と生まれました。しかし、選挙のためにくっついたり離れたりを繰り返し、「あれ?あの人は今どの党だっけ?」と混乱することが増えました。
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まさかのタッグ: 連立政権が当たり前になる中で、なんと宿敵だったはずの自民党と社会党が手を組んで政権を作ったことも(村山内閣)。これには「何でもありなの?」と驚かされましたね。
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争点はどこへ?: 明確な対立軸が見えにくくなり、政策よりも「誰が主導権を握るか」という権力争いの方が目立つようになってしまいました。
私たちが感じる「政治疲れ」の正体
55年体制の頃は、支持するかどうかは別として、構図はシンプルでした。
しかし、体制が終わってからの約30年間、私たちは何度も変化を期待しました。2009年の民主党(当時)への政権交代もその一つです。
「今度こそ変わるかもしれない」と期待し、そして「やっぱり変わらなかったな」とがっかりする。この「期待と失望の繰り返し」が積み重なってきたのではないでしょうか。
目まぐるしく変わる政党の組み合わせと、未来への明確なビジョンが見えてこない「分かりにくさ」。
これこそが、今私たちが感じている、どっと押し寄せるような「政治疲れ」の正体なのかもしれません。
あまりの目まぐるしさに疲れてしまった時は、少しニュースから距離を置くことも大切です。それでも、私たちの生活に直結する政治ですから、また少し元気が出たら、関心を持ち続けていきたいものですね。