振替休日と聞いて、あなたはどんな気持ちになりますか?「やったー、ラッキー!」と単純に喜べる人もいるでしょう。しかし、仕事に深く関われば関わるほど、振替休日はただの休日ではなく、むしろ厄介な存在へと変わっていきます。
それは、まるで「もらった瞬間は嬉しいけど、後で面倒なことになるおもちゃ」のようなもの。
「休み」がもたらす「罪悪感」
まず、振替休日は「休む」こと自体に罪悪感をもたらします。周りの会社や取引先は普通に動いている平日です。メールの返信も、電話もできない。その間にも仕事はどんどん溜まっていく。
休んでいるのに、頭の中では**「あの件、どうなったかな」「今日連絡しとけばよかった」**と仕事のことが離れない。休日を楽しんでいるはずなのに、まるでサボっているかのような、後ろめたい気持ちになるのです。
狂わされる「業務の連鎖」
振替休日がもたらす最大の厄介ごとは、仕事のリズムと連鎖を断ち切ってしまうことです。
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担当者不在の連鎖: 自分が休むことで、自分の仕事が止まるだけでなく、それを待っている他の部署や、他社の業務も止めてしまう可能性があります。
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スケジュール崩壊: 振替休日を考慮して計画を立てる必要がありますが、急な連休で納品スケジュールがずれ込んだり、チーム全体の進行が遅れたりすることも。
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休み明けの地獄: 3連休明けの火曜日は、金曜日の締め切り分と月曜日に発生した業務が一気に襲いかかってくる。休み明けのメールボックスは未読メールの山で、戦場と化します。
まとめ:振替休日は「休み」ではなく「前借り」
多くのビジネスパーソンにとって、振替休日は「突然与えられたご褒美」ではなく、**「未来の自分から仕事を前借りして、その分を休日として差し引いたもの」**という感覚に近いのかもしれません。
振替休日があるからといって、手放しで喜べない。そんな複雑なプロの心境が、そこにはあるのです。